”A Normal Life , Just Like Walking”

小説書いて、メルマガ出して、文学フリマで売る。そんな同人作家皆原旬のブログ

原子力発電所の今後を考えるための補助線

原子力発電所の今後を考える際にどうしても特殊なこと、
タブーなこととされがちで迷走しがちなので、
IT業界的な補助線を引いてみて考えてみた。
まず、IT業界は、汎用機と呼ばれる大型コンピュータの時代から、
パーソナルコンピュータの時代を経て、
スマートフォンタブレット端末全盛となった歴史を考え、
原子力発電所=大型コンピューター、太陽電池発電=タブレット端末と
置き換えて考える。

1.原子力発電所のコスト
 太陽電池発電に比べると安定的かつ高性能だが、
 常に多くの保守人員を抱え管理する必要がある。
 また、製造メーカーが限定されており競争原理が働きにくく、
 事故時の被害リスクが高いために高コストを解消する仕組みがない。
 また、多くの人を雇用するのは被爆者の量産を前提とした、
 倫理的に不適切な経済活動を内包しており、
 結果、政治的な理由で稼働規制を受けるリスクが常につきまとう。

 太陽電池発電は比較的不安定かつ低性能だが、
 機械的な機構がないため、保守人員が圧倒的に少なくてすむ。
 製造メーカーも世界的に競争する状況で、事故リスクも低いため、
 技術革新によるコスト低下が十分期待できる。
 太陽電池発電は環境への影響が低いため、
 自家発電用であれば政治的な使用制限もまず考えられない。

2.必要なときに必要なだけが理想
 スイッチをひねれば電気が使えるのは便利だが、
 そのために常に発電所を稼働させる費用を電気料金に含められても、
 消費者からみれば、非効率なシステムを温存している側の言い訳でしかない。
 必要なときに必要な分だけ発電すれば捨てる電気が減り、
 利用効率は上がるはずである。しかし、発電所と消費者の在所は離れており、
 双方ともに働きかけてシステムを変えられる状況にはないのが現状である。
 
 しかし、太陽電池発電のように住居に設置し、消費者と発電所の距離が近ければ、
 発電側から消費者に働きかけ、利用者の行動を変えることが可能であり、
 電気を捨てない発電のあり方を見つけることができるかもしれない。
 多くの消費者は、利便性を好む一方で、
 実益が明示されれば、待ったり、我慢はできることは多い。
  
今日のところは以上。