”A Normal Life , Just Like Walking”

小説書いて、メルマガ出して、文学フリマで売る。そんな同人作家皆原旬のブログ

東京人は地方を知らない。私もそうだが。

NIKKEI ShopBiz 福島県まちづくり条例、大手小売り、警戒強める――地方スーパーは歓迎も。

福島県まちづくり条例制定を取り上げた
テレビ東京ワールドビジネスサテライト
でのコメントが
大店法を無くしたのに…」
「非効率な部分を温存…」
といった論調で締めていたのにはがっかりした。

がっかりしたのは、
誰かの受け売りだからではなく、
東京しか見ていない、
自称東京人の発言だからである。

この間北海道に行った。
北海道は、車無しでは何も出来ない日本で
最もアメリカ的車社会だった。
飛行場から移動は全て車、
買い物は当然ショッピングセンターとなる。
まあ、3日しかいなかったから
全てとはいわないが、買い物がつまらない。

商店街なら面白いとはいわない。
店ごとに違うものだからだ。
でも、同業種が隣り合うことがまずない
ショッピングセンターは何箇所いっても同じことだ。
優等生なだけで、何ら魅力がない。
当たり前だ。個性的な必要がないからだ。
競争といっても隣とはキロ単位の距離だ。
車社会とはいえ、
はしごするのは酔狂というものだろう。

もっと簡単にいうと、

ニューオリンズの様な街は作りたくない」

と反射的に思ったからである。
文化的には尊敬すべきものがありながら、
非効率的になったという言い訳で放置し、
産業、商業施設が郊外に逃げて行った結果、
誰もが忌み嫌う街になるという事態を
招く発想と考えたからだ。

もちろん、
「郊外にも、市街にも出店御免」
ではダメで、
「面倒なことは多いが、一緒にお客を喜ばそう」
というのがいいと思うのだ。

優等生同士の競争は
結局安売り競争になってしまうということは、
規制緩和であらゆる市場が
安い以外は通じないことで明らかになった。
無制限の自由競争は
多様性をつぶす力でしかなく、ひいては、
個人の尊厳を押さえつけることになる。
私自身は押さえつけられるのは性に合わないが、
自由なら正義という考え方に対して、
今は憂いざるを得ない。

<以下蛇足>

ワールドビジネスサテライト
コメンテーターが週代わりなので、週ごとに
番組の品性の上下が激しい。という前提、
日経新聞のテレビ版に位置づけられる
番組の基本姿勢を考えれば、
産業界へのおべっかは、いわずもがなとは
思っている。
逆にリベラルなTBS、朝日テレビ
コンサバな日本テレビ
と違った見やすさは気に入っている。